PINK

Sunday, June 25

あなた! 私たち、子供をだめにしているのよ!


という、テレビ番組がある。
友達が面白いから見るようにと教えてくれた。

それは、アメリカの健康医学の権威の女性、リンダ博士が、食生活およびその生活習慣等に問題のある家庭を指導して、生活改善の手助けをするというものである。

まず、シーンはこんな感じで始まる。
かなり肥満体の両親が暗闇から現れる。
彼ら家族の説明があって、リンダ博士がさっそうと登場。

そこで、家族の食生活や、普段の生活態度を徹底的に調査したリンダが、その分析結果に基づき、その子供の将来の姿を両親にシュミレーションの画像でみせる。
子供の体質、両親からの遺伝、環境等を考慮し、徹底的に分析されているので、かなり精密に将来の姿をみることができるらしい。

たとえばその両親の息子がトム君、7歳とする。
トム君は両親が経営するデリで、ダイエットコークをふんだんに飲むにくわえ、ピザやらホットドッグやらの高カロリーの食生活をしている。おまけにソファーでごろ寝しながらテレビは見放題、ゲームはやり放題。 
画像はトム君が16になり、25になり、ついに45くらいになるまで映し出す。
かわいい、やんちゃ顔のトム君に、ひげがはえ、白髪がはえ、ほっぺたはふくらみ、お腹がでっぱり、二重あごになり、さらに眼鏡をかけ、にょきにょきという感じで変化していく。
その間にそれを見ている両親をちらっとTVは写す。 2人とも、ぎょっとしたような顔つきである。
でも、よくみると、トム君の40代の姿はもう父親そっくり。

リンダが聞く。「どう、思う?」
すると、母親が、「これは、私たちのかわいいトムじゃないわ。もう、モンスターみたい....」とショックを隠しきれないように、首を左右にふる。

父親もしょんぼりうなだれて、ぼつんと一言。
「今のぼくみたい...」

「あなたの子供は、今のままの食生活と、生活習慣から行くと、40代にはこうなります。そして、60代まで生きられるかどうかわからないようなリスクを負うのですよ。あなた達は、自分の子供をだめにしているのよ。」とリンダはすぱっと言い放つ。

おめめが点の両親。
「ハニー、トムにあんなになってもらいたくないわ〜」
「もちろん、ぼくもだよお〜」
鼻をつまらせながら、抱擁し合う両親.....

ということで、リンダはするどいメスを、3週間にわたり、彼らの家庭に入れるのだ。
冷蔵庫と食料貯蔵庫にある食品を徹底的にチェックし直して、スーパーから、新鮮な食料品を買い込んで来る。
特に野菜中心の食生活と、スポーツを生活の一部に加える。

リンダは家族の目の前で、お砂糖の実験などをする。
「いい? よく見て、コップに入ったこのお砂糖は、一日に子供の必要とする分。
で、ダイエットコークにはこ〜んな大量のお砂糖が入っているのよ。
砂糖を過剰にとりすぎるから、トムは夜も興奮して、寝付かれない。だから、疲れる。
疲れるから、お砂糖分がほしい。と悪循環なの。」

「知らなかった....誰もそんなたくさんのお砂糖が入ってるなんて言ってくれなかった...」とつぶやくおとうさん。

「ええ〜! そんなこと知らないの〜!?」とテレビの外で叫ぶ私。

テレビやゲームは成るべく避けて、両親と子供との接触の時間を充分にとる。特にスポーツを通してのふれあいが中心。
さらに、親の喫煙の習慣は、ほとんど子供に伝えられていくということで、それにも親は特に努力を要求される。
黙って吸って、再びリンダに叱られるおとうさん。 

最初のうちはまったくの混乱である。子供は慣れ親しんだ習慣を直すことに文句をいうし、親自身も慣れないことにストレスがたまる。
頭を抱えたり、泣いたり。
だが、自分たちの愛するこどものためであるから、そこは必死に努力しようとするのである。

そして、3週間後には、それでもかなりの改善をみる。
当初は、反抗的でむずかしかった子供も、食生活の影響や、スポーツをすることによって、性格的にも落ち着いてくる。
家族はこの生活スタイルを維持して、さらなる改善をしていくということをリンダに誓う。
そして、この番組は数ヶ月後の家族の姿、かなり体重を落とし、笑顔の増えたその映像で終わる。

確かにアメリカでは肥満が社会問題になっているのだが、この番組は一つの家庭から徹底的に一つづつ解決という前向きの姿勢と、
リンダ博士がシンプルで明確な論理で物事をさばさば解決していくところが、とてもおもしろいと思った。

ところで、よく日本を訪れる友人が、最近は日本でも肥満の人が増えたといっていたのだが、そうなんでしょうか?
............私も気をつけよおっと。

7 Comments:

At 6:31 PM , Anonymous Anonymous said...

日本は、中年以後の隠れ肥満と、なによりも子供の肥満が以前より深刻なようです。今『食育』という言葉が政策にも登場するようになりましたが、ひとつの種類のものしかたべない子供など、極端な偏食の子が増えているのです。おばあちゃんやおじいちゃんと暮らしていても、おばあちゃんたちの健康的な食生活の横で、ポテチをついばむような食生活がぐんと増えているようです。朝ごはんを食べない子も急増していて、先生たちの中には、自発的に朝ごはんをこっそり用意する人もいるんですよ。
深刻です。

 
At 2:24 AM , Blogger PINK said...

日本でも結構深刻な問題になっているんですね。
子供に正しい食生活をさせるって、一種の戦いだと思うんです。赤ちゃんの時から、ある年齢になるまで、つまり、いい食習慣がつくまで、親はけっして食事について、あらゆる意味で手を抜いてはいけないと思うわ。 
こちらの小学校のランチを見ていると、ピーナツバタージェリーサンドとか、バナナ一本に何かとか、ひどくて驚いてしまうの。下手すると、夕食だけで栄養をとっているのでは、(もし夕食が、お野菜たっぷりならね。)と思ってしまいます。
食生活と犯罪っていうのも、何かしら関係があるようですし、たかが食べ物と侮ってはいけないですよね。

 
At 2:48 AM , Anonymous Anonymous said...

この世の中にはこんなにたくさんの美味しい食べ物があって、さらに料理もあって、工夫もできて、すばらしいことなのに、そんな多様な選択肢の中で、あえて1つだけを選択し続けるコドモというのは、どんな脳みそなのかなあと思っちゃいますね。コンビニ弁当ですませてOKな人にも同じことを思ってしまうの。せっかくの工夫と選択のチャンスを彼らはみずから、葬ってるのよ。信じられない。いつも時間がないなんて、理由にならない。

精進料理を修学旅行でいただいたときは、周りの野菜嫌いな友達からたくさんもらって(残すとお寺の方が怒るの)わたしは、うはうはでした。今思い出してもそれが一番おいしい食べ物だったなぁお寺の名前思い出せないのだけど。

 
At 7:11 AM , Blogger PINK said...

どこのお寺かしらね?
私も精進料理大好き!
お野菜一杯もらって得しましたね。
お野菜たくさん食べる人って何だか雰囲気に透明感があるような気がするのは私のイマジネーションかしら?

 
At 8:36 AM , Anonymous Anonymous said...

わたしも、そう思うの。野菜は体を透明にするわ!フリーランスになって一番嬉しいことのひとつに、食事の問題があるなぁ。自分が食べたいものとか必要なものって自分が知っているから、できあいのものより、デイリーフードは、ささっと自分で作る方が、いろんな意味で自分の声も聞きやすいのね。会社にいってたときは、お弁当持っていってたけど、冷蔵庫で冷めちゃったり、食べる時間がなかったり、いろいろ問題でした。

 
At 4:50 PM , Blogger PINK said...

This comment has been removed by a blog administrator.

 
At 4:04 AM , Anonymous Anonymous said...

僕も「食」は全ての基本になると思います。
旬の野菜を食べるというのも大事ですよね。以前、僕の友人で中国で気功を教えている人が「食事をおろそかにしてはいけない。食事はその季節季節の『気』を体内に取り込むことだから。」と言っていました。
確かに夏は体温を下げるトマトやキュウリ、冬は逆に体を温めるイモ、タマネギ、ニンジン・・・というように、季節に合った食材がその季節その季節でちゃんと大地に育っていますもんね。

 

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