フリーダ パーティー
all images come from "The 20th century MUSE" by Annette & Luc Vezin
確か、映画”フリーダ”が封切りになった年の事だと思う。
友人からパーティーに招かれた。
何でも、フリーダから触発されたパーティーで、何か彼女のイメージを彷彿させるようなものを着用してきてほしいとのこと。
追伸に、スーザンと私の個性的な発想を楽しみにしてるわ、とも書いてあった。
その当時、私と友人のスーザンはサンノゼのスタジオをシェアーしていて、その話を聞くと、我々はとても興奮して、どのような装いをするか、綿密に計画をたてた。
まず、ライトブラウンの髪を持った彼女は、黒い布で頭を巻き、それをフリーダの黒髪に見立てた。
そして、眉を黒く太く描いて、2つの眉をつなげた。
さらにその2つの眉をつばめの形にした。
私の方は、眉間にフリーダの愛人である、Diego Riveraの顔を細かく描いた。
それにしてもフリーダというのは実に熱情的な女性である。
私だったら、愛人の顔を自分の眉間に描くより、眠っている相手の眉間にその顔を落書きする方がよっぽど好きである。
この作業は結構大変で、鏡を見ながら長い事かけて、やっと終了。
さらに、首にはじゃらじゃらとアクセサリーを巻いて、赤いショールもつけ、ついでに彼女が飼っていた猿の代わりに、ぬいぐるみの手ながざるを肩にかけた。
これはサンフランシスコ動物園で以前買った物である。
もうこの状態で、かなり肩が凝って仕方なかったが、頑張って、ロスガトスの友人宅までの40分ドライブを我慢。
友人宅につくと、我々は勇み足で、時々目を合わせてくすくす笑いながら、どんなパーティーになるのやら、とうきうき気分。
ドアが開いて、”普通”の格好をした友人が迎えてくれた。
周りの人々を見渡すと、せいぜい、ショールと刺繍入りのブラウスを着た人がちらほらといった程度。
どうも、このパーティーには友人の旦那様のビジネス関係の人々が多く招待されていたことがわかった。
そして、彼らはどうみても真面目な雰囲気の面々であったのだ。
私達2人はどうみても、コメディアンである。
パーティーも終わりに近づくと、スーザンの眉は2つに戻り、私の眉間からもDiegoが消え、猿もバッグの中にもどり、2人して、静かに片隅のテーブルで食べ物をつつく夜であった。
さて、その後間もなく我が家で、”ルキノビスコンティ、イタリアの夜”というパーティーをやって、年齢10代から70代までの個性的な面々をそろえてのポットラックをやった。
それは、何かイタリアに関するものを持ってくるなり着て来るなり、話すなりとかなり自由にしたパーティーで、わいわいがやがやと楽しい夜を過ごして、復讐劇を果たした私であった。
2 Comments:
発想のゆたかさに、本当にためいきがでちゃう!人生をゆたかにデザインしてるなぁと思います。
そういってくださるとありがたいです。(照れ笑)
でも、考えてみるに、落ち込んでることも長いので、調子がいい時には飛ぶって感じのリズムです、実際は。
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