PINK

Wednesday, July 12

ご挨拶


暑中お見舞い申し上げます。
少しの間、機械文明から離れて、
ひょうたん島のロビンソンクルーソーになりたいと思っております。
それで、更新をお休みさせていただきます。

数々の励ましとコメントありがとうございました。
時々、コメントにはひょっこり、お伺いするかもしれません。
その時はよろしくお願いいたします。
それではまたお会いしましょうね。

Sunday, July 9

昼下がりの招き猫

久しぶりに、友人アリーヌからの電話。
ちょうどプールから上がったばかりの私は、
”あら、久しぶりね。 あなた、プリンターカフェに来れる? ささっと用意して、10分たったら、そこに行くから!”
といって、まだ湿った髪をさっと梳かして、そこらへんのもの、適当に引っ掛けて、車でブ〜〜ン。 

最近、やっとしあわせを見つけて、ボーイフレンドと蜜月時代を味わっている彼女は、2ヶ月も音沙汰なしだったので、
とりあえず近況報告を聞いていた。

そのとき、黄色い服を着た男性が、子猫を大切そうに胸に抱いて、カフェに入ってきたのだ。
その子猫の首には赤い首輪が巻いてあって、その先にはひもまでついている。
我が家の猫がそんなファッションを好むかどうかは知らないが、猫をカフェに連れて来た人間を見たのはこれが2回目である。
最初は、猫がインコのようにある男性の肩に止まっていたのを見た。
その時の猫は、真っ直ぐ正面を見据えて、彫刻のようにじっとしていた。
私は、猫でもそのような芸当ができるのだなあと、とても感動したことを覚えている。

とにかく、その子猫がミーミーと可愛く鳴く声を聞くにつけ、私はもうたまらない気持ちになって、男性の所に行き、
写真をとってもいいかと頼んだ。
普段はとても恥ずかしがりやの自分だが、そんな勇気ある行動をとらせるほど、その子猫は魅力的だったのだ。
男性はそれじゃ、子猫を外のテーブルの所に置いてくるから、どうぞという。
私は久しぶりにフォトジェニックな子猫ちゃんに遭遇して、もう興奮して、カフェの外に飛び出ると、何枚かの写真を撮り続けた。
今度、この猫ちゃんの写真をあるプロジェクトに使おうかとさえ考えている私である。
今日はとっても幸せ。

Saturday, July 8

夾竹桃の花の下

本当に暑い!
ここに来た10年前に比べると、夏がさらに暑くなり、冬がさらに寒くなっているような気がしてならない。
このままいったら、四季のあいまいな西海岸に、はっきりした四季ができるのかもしれない、などと考えてしまう。

今までの緊張から一挙に解放されて、今日はプールサイドでのんびり。
水に浸かっては、上がり、また浸かっては上がり、
夾竹桃の花の下の寝椅子に寝転んで、本を読む。

久世光彦氏のぼくの感傷的読書、”美の死”という本を読んでいる。
彼独特の耽美的雰囲気の漂った文体なのだが、一挙に読めない。
この、明るくて真っ直ぐな光に”耽美”はどうも合わないのだ。
そして、三島、太宰、川端、谷崎あたりの好きだった過去の私は、
今や、この光を浴びて、健康になりすぎてしまったのかもしれない。
それが、いいのか、悪いのか、私はわからない。
でも、やはり本当の私はそんな心の日陰も欲しているような気もする。

京都辺りの格子の影がくっきり落とされた畳の小部屋、
パリの古いアパルトマンの小さな小窓から、下の石畳を
時折眺めながら読んだりするのがあっているような本。

読んでいるうちにうとうとなって、気がつくと内容を覚えてないことに気づく。
またもどって、しばらくするとうとうと。
という速度で読んでいる。

今日も空は真っ青です。

Friday, July 7

ショーのオープニングパーティー

ショーのオープニングパーティーがあった。
いつも、パーティーの時はたくさんの人々にきてもらいたいのだが、今回は夏休みという事もあって、少し心配だった。
ところが、パーティーはとても活気に満ちていて、楽しかった。
ギタリストが演奏してくれたので、ちょっとサービスにイパネマの娘を歌ったりしてしまった。
ギターが鳴ると、どうしても声がでてしまうんだもの。
いやー恥ずかしい恥ずかしい。
またやっちゃった。
ワインのなせるわざだ、きっと。
ついでに、マリースターリングベルという長い名前のスウェーデンの友人からのいただきもの。
彼女が身につけていた、パープルのグラデーションが美しい、スカーフ。
これがあなたの所に行きたいといっているから。という理由らしい。
うれしいなあ。

Thursday, July 6

夢のミステリー


明け方、叫んだらしい。
叫んで目がさめたので、見た夢をとてもはっきり覚えている。

日本にいる友人Iさんが、ゴミ集積場で緑色のキャンバス地の椅子を捨てていた。
”あ、これ調節できる椅子じゃない? どうして捨てるの?”と聞くと、
それは、何か犯行に使われた椅子だという。
その後の会話は覚えていない。

所変わって、私はある部屋の2階の窓から、通りを見下ろしている。
下はすぐ玄関で、3人の男性がドアに立っている誰かに尋問している。
3人はドイツのゲシュタポの様な制服を着ており、髪の毛は短く清潔に刈られている。
そのうちの一人は黒いカメラで、玄関に立っている誰かを撮影している。
見渡すと、どうも、私の家はドイツのある町の一角にあるようである。

階下から、誰かがあがってきて、写真を見せた。
2枚の写真。
一枚は、品の良い紳士と淑女が抱擁している。
何か悲しいことがあって、はげましの抱擁のような感じ。
他の一枚は3人の青年がさわやかに笑っている。

誰かが、この3人の青年は一人づつ違う方法で消息が途絶えていったという。
それで、この夫婦はそれを悲しんでいるのだという。

さて、畳の部屋に家族の一人が寝転んで本を読んでいる。
そこに、2枚のハンカチーフが。
一つはベージュのメッシュで繊細にできている。
もう一つは灰色のレースでできている。

”これいつ買ったの?”
という問いに、家族の一人が、
それに答えたら、私がすごくショックを受けるという。

”え〜? 何故秘密にするの? なぜ!?”
と、この所で叫んだらしい。

大したことではないのに、夢の中ではさも重大なことのように、
叫んでいたのである。
そこで目が覚めた。
何だか知らないが、夢でよかったと思うぐらい、
心臓がドキドキしていた。

夢というのは全くつじつまが合わない。
問題は不快感が残ったという点にあるけれど、
例のミサイルの件とか、911の後とか、そのたぐいが私の夢に大きく作用するようである。
今夜はいい夢見れるかな?

Wednesday, July 5

こんな日

北朝鮮のミサイルの件は、ショックでした。
今朝はジムでCNNニュースを聞いていて、とても気分が落ち込みました。
そんな私に、友人がホットチョコレートをごちそうしてくれました。
そして、今の所、私の頭上には平和な青空が広がっています。

Tuesday, July 4

色はただの色ではなく、木の精なのです。 
色の背後に、一すじの道が通っていて、そこから何かが匂い立ってくるのです。
私は今まで、二十数年あまり、さまざまの植物の花、実、葉、幹、根を染めてきました。 
ある時、私は、それらの植物から染まる色は、単なる色ではなく、色の背後にある植物の生命が色をとおして映し出されているのではないかと思うようになりました。
志村ふくみ「色と糸と織と」

Monday, July 3

ソノマの旅

先週末、突然の思いつきでソノマに行くことに決めた。
ぶどうの収穫には随分早いけれど、今回はワイナリーに行くというよりも、イタリアの田舎のように美しい田園風景の中をドライブしようということであった。
ここからワインカントリーまで、車で約3時間。 
畑のぶどうはまだ小粒の緑色で、収穫まであと数ヶ月というところ。
収穫の時期には、また戻ってこよう。










ソノマの町についてちょっと遅めの昼食にありついた我々。
雰囲気と、店員の感じがいいということだけで、適当に入ったメキシコ料理店。
ソフトタコスとチョコレートクランブレがとてもおいしかったし、サービスがとても良かったので、大満足。
チョコレートクランブレって今まで食べた事がなかった。
最近、クランブレに凝っていて、デザートはこのところそればかり試している。
しばらくたって、町の片隅でかき氷を発見。ストロベーリーや、ハワイアンブルーやら、ルートビールの味まである。
自分の好きな色の、お花形のカップに入れてくれる。
オレンジ色のカップに入れてもらった氷はやたらに大きくて、実はオレンジは大だったことに気がついた。
翌日は朝早くから町を抜け出し、広大なぶどう畑の続く中、くねくね曲がった田舎の道をあがりきった所にある、モザイクというワイナリーに入る。
お客は我々だけ。眠そうな目をした男性が売り場に一人。クラシック音楽がどこかから、かすかに聞こえる。
ワインのテースティングをして、味は結構いけたので、赤2本と白1本を購入。再び車は緑の田園風景の中を走る。
以前、友人と来たことのあるボテガ湾を見下ろす丘に、もう一度登って見たくて、あいまいな記憶をたどり、なんとか丘を見つけた。
丘の上から、遥か向うに海が見えて、丘の上に突き出した岩の側で、白い大きな牛が二頭ほど、のんびりと草を食んでいる。
煙った青の中の景色は、気が遠くなるほど美しい。
再び昼食の時間である。サンタローザかヒルズバーグか迷った末、ヒルズバーグの町に入った。ここでも勘で、Willi's Seafoodというお店に入ったが、ここのニューイングランドソフトシェルのカニのサンドイッチがもう抜群! 
おとなりのカップルも、好奇心に満ちた顔でこちらを見て、同じ物を注文していた。
その他にも、オレンジソースのかかったカラマリ、サラダ、全てがそのプレゼンテーションといい、量といい、素晴らしい。
我々一同のみならず、店の客達までもが、”バベットの晩餐会”の客のように幸福に満ち足りた顔である。
”シェフが出て来たら、ひざまずいて、その手にキスするかもしれない。”と私はエフに言った。
それで、もちろんデザートも注文。この際、太ることなど、気にしていられない。
来たついでに何でも試したい気分。
ここではストロベリークランブレを食す。
これも私は食べたことがなかったけれど、とても美味だった。
おいしいワインのある所には、おいしい食べ物がある。
ソノマの食のレベルの高さを確信した一日だった。
それにしても、もう一度、あのソフトシェルのカニのサンドが食べたい!!

Saturday, July 1

ゴールデンラズベリー

黄色いラズベリー。 
でも味は、赤い実とほとんど同じ。 
今の季節にお店に並ぶ。