PINK

Thursday, November 30

寒い!

随分寒くなりました。

私が9月の台風と、追いかけごっこするようにカリフォルニアの地を踏んで、もう既に9年の年月が過ぎようとしています。

その頃の冬というのは、「ここは、冬でもTシャツで平気」と日本の知人向けに書いたように、暖かくて、手袋や、マフラーもあまり見かけなかったように思います。
ところが、年々、冬がさらに寒くなってきているのをはっきり感じます。

今日もぶるぶるスタジオで震えながら、絵を描いていました。
いや、スタジオには床暖房がついているのですが、水が冷たくて....。
私は絵を描くのに、たくさんの水を使います。
それから、たくさんのブラシを洗ったり。
だから、お湯が出ないのはつらい。

でも、他の地域のスタジオの人々に比べると、各部屋に水場があるだけ贅沢というものです。
ここの"Artist in residence"の審査に幸運にも受かってこのスタジオを手に入れる前は、自宅から高速で20分もかかる、サンノゼの大倉庫を25人あまりのアーティストとシェアーしてました。
我々のスタジオは結構広くて、そこに私も含めて、4人の女性アーティストが日々絵を描いてました。
その大倉庫の隣は、悪名高いピンクフラミンゴホテルで、以前は妖し気な雰囲気のお嬢様方が右往左往されるようなとこだったそうです。
夜になると、本当こわい。

私の部屋の前にアトリエを持つアーティスト、以前はヘビメタやってた強面のTにワイン差し入れして、ボディーガードの役目を頼んでたくらいです。
そこは、まず、天窓があるのみで、トイレは遠く、そのトイレが水場になっているようなところでしたが、それでもAレベルの環境だったんです。
もっとすごい所いっぱいありますから。
だから、現在のスタジオなんか、天国というべきでしょう。
しかし、今日は本当に水が冷たい。
帰宅したら、くしゃみが出始めました。
皆様も、風邪など引かれないように。

Tuesday, November 28

ヤッホー!

ついにスタジオに帰還。
気分がいい〜。
絵の具の匂い、このインド製のピンクのカーテンの手触り。
さらに、小汚いわりにはフロアー暖房付きという不思議な豪華さ。

それにしても、大きなキャンバスに大きなブラシで流線を描く時の気分ときたら、最高だ!

窓の向うから誰かが"hello, hello..."というので、カーテンを開いてみたら、シャロンが針金でできた作品を手に一杯抱えて微笑んでいた。
彼女も、やっと”Home"に帰ったきたと強調していた。

本当かどうか私は知らないが、草間彌生が、ある日本のInstitutionの個室に住み、そこからスタジオに通っているとかいう話を、シャロンがしてくれて、「それって、いいと思わない?」「そうよね、全く現実離れしてるよね〜、素敵!!」と、ちょっと立ち話。
昔見た、吉本ばななの”キッチン”という映画の中に出て来るような人々が一杯いるのかな。
あの登場人物たちこそ、私の大好きな人々だ。

今日は小さいキャンバスを塗り替えるために、マウスというサンドペーパー付きの機械を使ってバーニッシュを削った。
それにしても、見かけは格好いいけど、大して効果のないちび機械だということが判明。
しかも、スイッチをオフにしてもオンにしても、ずっと震えている。
仕方がないからコンセントを抜いたら、火花が出た。
あぶないなあ。
ま、安いからいいようなものの。

Monday, November 27

雨の日曜日

どうも、気分がすっきりしないと思っていたら、カリフォルニアはもう雨期に突入したようです。 太陽の光が大好きな私にとって、これから、苦しい日々の始まりです。(笑)

雨期になると電話で母に溜め息をつく私ですが、”溜め息は命を削る鉋かな”と言われて、息を飲み込みました。
確かにそうです。
それで、意識して、楽しいことをやろうと決心。

といっても、大したことではないのですが、夜、”トトロ”を見ました。
何度見ても、やっぱりいいですね。
夕暮れになってめいを探すお姉ちゃんの影が道ばたに伸びて、向うの山は夕焼けで。
心に染み入る風景。
時々背景が本物かと思ったりしてしまいます。
登場人物はしっかり漫画ですけど。
それから、キュウリをパリッとかじるところなんか、小さい頃、田舎で同じ様な経験をした思い出が蘇ってきます。
何だか都会の子だというだけで、特別扱いされたような記憶がありますが、私は逆に田舎の子の自由奔放さが、すごく魅力的に感じました。
小学校の高学年の時は、鮎釣りしている目の奇麗な男の子に憧れました。(笑)
野性的なところが何とも...。
一緒にメダカが孵化するところを川の浅瀬の石ころひっくり返して観察したり。

さて、トトロを見て、家の猫があまりにも似ているので、トトロという名前に変えようという提案をしました。
その後”猫バス”という意見も出ました。
でも、もう成人しているのだから遅いのではということで、却下されました。

それから、エスに”ブーメランのようなもの”を飛ばしてもらって、その光をカメラで撮るという遊びを長々とやってました。
これに結構夢中になりましたね。
光の流れるラインのおもしろさは私もキャンバスに表現したいものの一つです。

さて、サンクスギビング週間も終わり、明日から、猛烈にお絵描き生活です。 

Saturday, November 25

いたずらもの

夜になって、体をベッドに寄りかからせて本を読んでいると、その目の前でこんな風に愛猫が寝ていました。
柔らかい明かりの下で、すうすうと寝息などをたてちゃって。
こんな姿を見ているだけで、気持ちが癒えていくのを感じます。

と、思っていたのもつかの間。
実は罪の無い顔をして、夜毎、リビングの独りがけソファーのコーナーをかじっていたのです!
壁側に向いていたので、気がつかなかった....。
どうりで、毎夜妙な音がすると思いました。
このままでは、我が家は良寛さまの屋敷と化してしまいます。
全くもう。

Friday, November 24

Thanksgiving Day

サンクスギビングデーです。
皆さんが七面鳥をほおばっている間に我々はShoreline Parkに行きました。
この公園は、やはり我々のようにサンクスギビングをお祝いしない人々が、のんびりとピクニックをしてました。
イタリア語、フランス語、ロシア語等が聞こえてきます。
めくるめくような空の青、水の青。
体まで透明な青に変わってしまうような秋の日。
白い木肌の上には、色々な人々の落書きが彫られていました。
これがなかなかいいんです!
食い気より芸術っ気。
本当に触発された一日でした。

夕食の鮭料理の後、エキゾチックな味のジャスミン茶を飲みました。
小さなボールのように、お茶の葉がまん丸くよじってあるんです。
真っ暗な中にたくさんのキャンドルを灯したのですが、よく見えなかったのでお茶をこぼしてしまいました。(笑)

Wednesday, November 22

やめられない、とまらない....

世の中はサンクスギビングデー前日で、ちょっと日本の大晦日のような感じです。

我が家は、明日はターキーではなく鮭料理を作るという事でのんびりしてます。
それは例えれば、お正月のおせちを作らず、かわりにうどんでも食べておこうかっていう乗りかもしれません。

毎年、憎たらしいほど巨大なお尻のターキーに詰め物して、一日かかって焼いてきました。
詰め物した時点で、パチン!とその大きなお尻をたたきたい衝動にかられる私。
それって異常でしょうか?

小食の我々は大体半分以上残します。
そうすると次の日もさらに次の日もサンドイッチにしたりして食べるわけです。
私はターキーを一度だっておいしいと思ったことないし、イタリア人のおばあちゃま、ジョセフィーヌに言わせると、チキンの方がおいしいっていいます。
私も大賛成。

明日はシンプルに過ごそうと決心した後、クローゼットの中から、550ピースのジグゾーパズルを取り出して、やり始めました。
ところが、これが結構やみつきになってしまって、やめられない、とまらない。
朝から根を詰め、ずっとやりっぱなし。
そして、ついに完成。
目も痛いし、気持ちも悪くなってしまいました。

Tuesday, November 21

Apple Advertisement

クリスマスも間近い今の季節。さまざまなお店からメールが送られてきます。
その中で、特に目を魅かれたのが、このアップルの宣伝。
シンプルで遊び心があって、アップルのコンセプトを良く表現していると思いました。

Whole Foods Market

最近オープンしたWhole Foodsマーケットに行ってきました。
サンクスギビング直前なので、たくさんのお客がいるにもかかわらず、まだゆとりがあるこの巨大さ!
地下の駐車場から上がっていくと、まるで、スーパーのIKEA版の趣きであります。

このWhole Foods マーケットはフォーチュンマガジンのトップ100位にいつも入っているという優秀なスーパーでありまして、オーガニック商品の品ぞろいも多く、従業員もとても感じ良く、生き生きと働いております。
こういうお店は一歩入って従業員の目を見ただけでも、その店の意気込みの清々しいエネルギーを感じます。

元々はテキサスのオースティンに1980年に設立された小さなお店だったのが、今では英国と米国合わせて約190店舗も持つ大企業に発展しております。

最近、Trader Joe’sという小型だけれども低価格で、オーガニックが主体の人気のお店で買い物をした時、感じの悪いおばさんのレジ係に当たってしまいました。
それ以前にも、数回、買ったミルクや、パック入りのリンゴの一部が腐っていたりしたこともあります。
オーガニックなだけに、しっかり気合いをいれて商品管理をしてほしいと思ったのと同時に、このスーパーチェーンの将来の行き先をちょっと不安に思ったのでありました。
もしこういうことが頻繁に続くのならば。
結局、このスーパーは私という一人のお得意様を失ったことになります。
(といっても、エフが私の代わりに行ってくれるというので、買う量が多少減るくらいでしょうか。)

これから私は、従業員が生き生きした眼差しで働く、Whole Foods マーケットのような店でしか絶対買い物しない、と固く決心してます。(と私は数日まだ怒っているのです。)
食べ物を幸せな気分になれる店で買う。 
意外に大切なことだと思うのです。
私にとりましては特に......。

Monday, November 20

ガレージセール 当日

ガレージセールの当日の土曜日。
8時開店だというのに、7時半には、もう車で駆けつけたお客様の姿がちらほらと見え始めました。

キッチンでコーヒーを飲んでた私と友人のCは、窓越しにお客様を見つけ、慌てて車庫に走りました。
いくつかのガレージセールを週末に回り歩いている人々がいるんですね。 
今週はガレージセールが極端に少ないっていってました。
きっと、サンクスギビングの直前だからでしょうね。
サンクスギビングというお祝い、アメリカ人の誰もいない我が家では、10年経った今もぴんとこないのですが、
どうも、日本のお正月のような雰囲気があります。
クリスマスより、新年より、もっと大きな家族のイベントのようです。

朝一番のお客様は、日系アメリカ人の女性と、ハルピン出身の中国人カップルでした。
日系アメリカ人の女性はいけばなの剣山を置くお皿を探しに。
この中国人カップルは、旦那さんがすごく陽気な方で、麻雀の話とか、自分の父親が日本語を喋っていた等の話をしてくれ、その間、奥さんの方は一言も喋らず、むっつりと頑な表情で洋服をひっくり返してました。

とにかく、好調?にスタートしたわれわれのガレージセール。 
ところが、9時頃になって、電話で警察からのパブリックアナウンスメントがありました。
家から車で約3分ほどいったエルカミノ道路沿いにあるボーリング場に、銃をもった強盗が立て籠っているとのこと。
何でも白人の25から35歳くらいの男性だとか。
だから近くの住民は避難するようにですって!(ありゃ。)

我が家は道路を隔てた側のもっと住宅地よりなので、大丈夫だとは思いましたが、それより、その辺一帯の交通がストップされているので、我々の友人もこちら側にこられないわけです。
そんなこんなでわれわれのこの催し物が大分その影響を受けたことは間違いありません。
でも、中にはCraig's listを見て遠方から来てくれた方もおりまして、楽しい会話に発展したりと、ガレージセールのおもしろさって人々とのコミュニケーションにもあるんですね。
近所の人々も何かにぎやかなことがあるぞという感じで挨拶に来てくれたりして。

店のディスプレーを担当した私、セールの方は全く才能が無いとみなされて、最前線からリタイアし、椅子に坐ってコーヒーとブラウニーを食べてました。
最後になると、客がくるたびに家の中に消えるという有様。
その間、以前バリと日本をいったりきたりしていたというビジネスウーマンだった友人のCさんがしっかりお客さまとの交渉をしてくれました。
本当にありがたいことです。
私は、タフに値切って1ドルでも高いという熟練した客に、つい心理的に負けてしまい(パニックアタック状態)大幅にディスカウントしてしまうので、段々苦しくなるんです。
実際、今回でつくづく、私のビジネスセンスのなさを再確認。

以前、ロンドンの友人から、私はお金に対するセラピーが必要だといわれたことがあります。
でも、今から人間が変わるとは思えないし、やはり、私は物の創り手のみとして、人生を歩むことを再決心しました。
ビジネス部門はそれが得意な人に任せる!と。

さて、好評につき、いっそのこと明日もやっちゃおうかということで翌日の日曜日も開店しました”アラジンの洞窟”。(勝手に命名しました。)










この日は、朝9時半に隣町の大きなレストランまで12枚の絵を運ばなくてはならなかったので、私は車で慌ただしく出かけ、レストランではテーブルの上に乗ったり降りたりして、絵を壁にかけ、アートコンサルタントのリンダを”てきぱき”と手伝いました。
”はい、ここはこの絵、あちらの壁はこれがいいんじゃないの?”なんて、いつもと異なり、自分が指示しちゃったりして。
非常に精力的に肉体労働をこなしました。
何て言っても一刻も早く帰宅しなくてはいけませんからね。(笑)
その間はお店を友人とエフに依頼。

日曜日はおもしろいことに、昨日のリピーターが多かったです。
それで、またお喋りをぺちゃくちゃ。
ついでに自分たちの紹介までして、すっかりお友達になってしまいました。
日曜日は閉店時間3時を2時にして、後はすっかり、女姓の香りがむんむんとするような部屋になってしまった車庫の中で、ファッションショー。

というわけで、一応大成功のガレージセール。
もう一度、クリスマス前にやろうかなんて、皆やる気満々です。(笑)

Saturday, November 18

面白いアクセサリー

夜、大きなオープニングのパーティーがあって、出席しました。
その時に友人がつけていたアクセサリーがおもしろかったので写真を撮らせてもらいました。
フェルト玉が大小、リズミカルに彼女の首の周りで踊ってます。
私も欲しい!って思いました。
このアクセサリーを作ったアーティストはたしかサンフランシスコの近代美術館のお店にも作品を置いていて、以前フェルトでできた大きなお花の指輪を購入したことがあります。
よく指についた絵の具がなかなか取れなかったりした時の、急のパーティー等に、手を隠すために使う目的なんですが。
本当にフェルトにも色々な可能性があるんですよね。

Friday, November 17

チキンスープ

最近は、全くジムに行ってない。
早朝に緑に包まれた住宅街を走り抜け、広い公園から見晴らしの良い小高い丘に登る時に妙に幸せを感じる。
それから、そこを下ってロバファームのある小さな通りをくねくねと走って、また住宅街に戻る。
その一連の行動がとても気に入ってしまったのだ。
と、今朝も健康に家路についた私ではあるが、その後、やけに寒気がして、ベッドに倒れ込んでしまった。
先日の風邪は完治したと思っていたのだけれど、どこかでこじらせてしまったのかもしれない。
こういう日はチキンスープに限る。
特にこちらに来てからは、風邪といえば、”チキンスープを飲みなさい。”といわれる。
日本に居た時には、生姜がいっぱい入った大根入りの中華スープだったけど。
あれも良く効いた。

台所で何でも放り込んでぐつぐつ煮込んだチキンスープは、味わったあとから、体がほかほかしてくる。
明日もスープ、あさってもスープ。
週末までに頑張って直そうっと。

Thursday, November 16

フリーダ パーティー

all images come from "The 20th century MUSE" by Annette & Luc Vezin

確か、映画”フリーダ”が封切りになった年の事だと思う。
友人からパーティーに招かれた。
何でも、フリーダから触発されたパーティーで、何か彼女のイメージを彷彿させるようなものを着用してきてほしいとのこと。
追伸に、スーザンと私の個性的な発想を楽しみにしてるわ、とも書いてあった。

その当時、私と友人のスーザンはサンノゼのスタジオをシェアーしていて、その話を聞くと、我々はとても興奮して、どのような装いをするか、綿密に計画をたてた。
まず、ライトブラウンの髪を持った彼女は、黒い布で頭を巻き、それをフリーダの黒髪に見立てた。
そして、眉を黒く太く描いて、2つの眉をつなげた。
さらにその2つの眉をつばめの形にした。

私の方は、眉間にフリーダの愛人である、Diego Riveraの顔を細かく描いた。
それにしてもフリーダというのは実に熱情的な女性である。
私だったら、愛人の顔を自分の眉間に描くより、眠っている相手の眉間にその顔を落書きする方がよっぽど好きである。

この作業は結構大変で、鏡を見ながら長い事かけて、やっと終了。
さらに、首にはじゃらじゃらとアクセサリーを巻いて、赤いショールもつけ、ついでに彼女が飼っていた猿の代わりに、ぬいぐるみの手ながざるを肩にかけた。
これはサンフランシスコ動物園で以前買った物である。

もうこの状態で、かなり肩が凝って仕方なかったが、頑張って、ロスガトスの友人宅までの40分ドライブを我慢。

友人宅につくと、我々は勇み足で、時々目を合わせてくすくす笑いながら、どんなパーティーになるのやら、とうきうき気分。

ドアが開いて、”普通”の格好をした友人が迎えてくれた。
周りの人々を見渡すと、せいぜい、ショールと刺繍入りのブラウスを着た人がちらほらといった程度。

どうも、このパーティーには友人の旦那様のビジネス関係の人々が多く招待されていたことがわかった。
そして、彼らはどうみても真面目な雰囲気の面々であったのだ。
私達2人はどうみても、コメディアンである。

パーティーも終わりに近づくと、スーザンの眉は2つに戻り、私の眉間からもDiegoが消え、猿もバッグの中にもどり、2人して、静かに片隅のテーブルで食べ物をつつく夜であった。

さて、その後間もなく我が家で、”ルキノビスコンティ、イタリアの夜”というパーティーをやって、年齢10代から70代までの個性的な面々をそろえてのポットラックをやった。
それは、何かイタリアに関するものを持ってくるなり着て来るなり、話すなりとかなり自由にしたパーティーで、わいわいがやがやと楽しい夜を過ごして、復讐劇を果たした私であった。

Wednesday, November 15

透明な朝


Tuesday, November 14

猫と私

普段から立ちっぱなしで、絵を描いたり、運んだりという肉体労働をやってますので、夜は早くからベッドにつくようにしてます。
最近はリビングのソファーに坐る事もなく、ベッドの上で、本読んだり、コンピューターを使ったりと、ベッドがとても重要な場所になってきました。
そこに必ずいる、私のお伴が、我が猫アッシュ。
ふわふわして、湯たんぽのように温かいので、今夜のように寒い夜は一緒にくっついてだべっています。
あ〜気持ちいい〜。
猫がいてくれて本当によかった!!

Monday, November 13

逃走した牛

(本文の牛と写真とは無関係です。)
先日、珍しく遅く起きて、珍しくテレビをつけてみたら、日本語チャンネルに行き当たった。
そこでのニュースで、聞いた事。

”も〜もどらない〜”というタイトルがついている。

ニュージャージー州で食肉加工工場から3トンもある牛が逃げ出し、警察が約3時間にわたり捕物帳を繰り広げたあげく、
投げ縄で捕獲された。
その後、精神安定剤で眠らせられ、運ばれた。
で、この牛さんがどこに運ばれたかというと....
行き先は食肉加工工場ではなくて、動物園。

この牛さん、どのように逃走したのかわからないけれど、何千匹の牛の中でも、問題意識と反抗心の強さでもって、自らの命を救ったこの勇気を私はたたえたい!
なんでもやってみるべきですね。

Sunday, November 12

まだまだ続く.....

DVDの方は2つのコンピューターを駆使してどんどん入れていますが、問題は長時間使用することによってコンピューターが熱を持ってしまって、そのためにファンが音を立て始めたりすることです。
それでしばし、休憩したりして使用してます。
しかも、私のアップルPowerBookを使用しているわけではなく、それよりも4倍ほど速度の早いというエフのアップルMacブックプロを使っているにも関わらずです。 
ちなみにこのMacプロを使わせてもらうと私のコンピューターが非常にのろまに思えてきます。
でも、いいんです。
このPowerBookの大きさが私には丁度いいし、これ以上大きかったら、持ち運び困難だから。

とにかく、セールに出すのは、あと一週間で入るだけのDVDにしておくことにしました。
ガレージセールというくらいですから、実際車庫の中を使うわけですが、普段はきたないむき出しの車庫の中。 
人様に見せるのも恥ずかしいというのに....。
このお色気のないがらんどうをどのようにましにするかが課題。
とりあえず、明日は一日スケジュールが入っているので、今日の内にできるだけのことはしておくことにしました。

見苦しい部分は布で多い、品物に目がいくようにすること。
外から大体の物が見渡せるように、ディスプレーすること。
どこかにカラフルな物をおいて、魅力的なフォーカルポイントを作る。
人々が交差しても充分動けるだけの安全な空間を取る。
子供連れの人々にも安心して品物が見られるようにどこかにおもちゃのコーナーをもうける。
フィッティングルームを作るべきか否か.....
など、など、店一つとっても色々考えさせられます。
置く場所も次第に限られてきたので、椅子2つを使って板をおいて、その上にも何かを置く事にしたり、と結構想像力も使います。

まだまだ途中ですが、毎日少しづつ一週間かかって仕上げて行くことにします。
不思議なことに、一日を全く同じことに使っていると、意外に効率が悪いことを発見してから、何かと絡めることにしたのですが、本日はパンを焼いてみました。
ユダヤのパンです。
最近、よく作るのですが、編み込みするのがおもしろいのです。
柔らかめでおいしくできました!

Saturday, November 11

ガレージセール準備

毎日、ちまちまと来週土曜日のガレージセールに向けて、準備しています。
リビングルームも段々荷物が増えてきて、今日の夕方にはガレージの車を外に出して、床にタープを敷き、そちらに荷物も移し始めました。
段ボールに山盛りの洋服にはすべてのプライスタグをつけました。
この作業、本当に大変なのです。小さな糸付きのカードにちょこちょことプライスを書いて、糸を洋服のタグに通してくるっとまわすというもの。 もう、気持ちが悪くなってきます。 もういい加減に洋服は諦めて、今はDVDに移っています。
これからはDVDもコンピューターのハードディスクの中に入れられるんですって。
エフからどれくらいDVDあるかと聞かれたので、「400くらい。」とつい答えたら、「ええ? そんなにあるの?」と驚いていました。
しまった、ばれたか。
でも実はもう少しあるのです。 うふふ。
長年かけて集めていたコレクションで、映画評論家並みの品揃えです。
本棚には2重に入っていたので、エフは気がつかなかったようなのです。
でも、日々の生活のストレスを、これらのDVDが救ってくれたことを思えば、そんなに罪じゃないでしょう。
特に最初の頃は、いやなことがあるたびに、「ここに来たのは、私の選択じゃないもの。 ここで一生終えるなんて悲しい。」と泣いてはよくエフを困らせていました。 
そんな時に、映画の世界に現実逃避していた私。

今はもう住めば都で、もうどこでもいいって感じです。
どこでも楽しめてしまうという自信が...でもないか....
相変わらず、夢を描いています。
スペインのバルセロナに住みたいなとかね。 
あ〜そうしたら、本当幸せ。 

と話が飛びましたが、とにかく、400くらいのDVDコレクションならそのハードディスクに入ってしまうらしいのです。
でも一つ入れるのに一時間半くらいかかるので、売れ筋のDVDから最初に入れるという事にします。

さて、もう一つ、問題の洋服だけれども、自分のサイズがちょうど、アメリカのティーンエージャーサイズS-Mなので、近くにあるガンハイスクールの女性徒の通り道に、セールの前日にお知らせを貼っておくことにしました。

友人のCさんは当日、ブラウニーをいっぱい焼いてきてくれるとの事。
お客様が少ない時には丸テーブルに坐って、コーヒーとブラウニーを食べてのんびりする土曜日。
なかなかいいかも。

Friday, November 10

なんとかしてあげたいけど.....

日本食料品店のニジヤに行ったら、こんなお知らせを見つけた。
日本に一緒に帰るはずの猫ちゃん、持ち主の事情で連れて帰る事ができなくなったということ。
それで、急遽里親探しをしているという。
とってもかわいい、猫ちゃん!
誰も引き取り手がなくて、もしもシェルターに行くようなことになったら本当にかわいそう.....。
それに、この所有者の方がこちらで2年間もこの猫ちゃんと交流してきたことを考えると、別れる気持ちがどんなものか容易に察しできて、他人事ながら、心が苦しくなる。
できれば、私が面倒を見てあげたいくらいだけれど、こちらももう少し小さな場所への引っ越しを考えているし、現状では無理。
でも、この写真の猫ちゃんの表情が忘れられず、そのイメージがずっと頭から去らない。
誰か、この猫ちゃんに暖かいお家を与えてあげて!

Thursday, November 9

セーターバッグ?

洋裁が苦手なくせに、時々創作欲にかられてすごいスピードで猛烈に何かを作る癖があります。
このバッグは、イギリス人の友人マリーが、デザイナー物のセーターが古くなったから捨てるというのを、貰い受けてしばらくクローゼットに眠っていたもの。
とってもきれいな赤い色をしているのです。
ここ数日、体調が悪くて、ベッドに横になっていながらも、手の方は妙に動きたくて、一日かかって手縫いで作りました。
取手の部分はセーターの袖の部分。
それから花も袖を使って形を作り、中心に黒い飾りを付加。
ほとんど無駄無くセーターを使い切りました。

それにしても、元々セーターの質が良いので触り心地満点。
内側は木綿の布が貼ってあるのでセーターだからって伸びすぎることはありません。
しかし、この弱っていた体力をさらに消耗してしまいました。
めまいがします.......
どうしても安静にできないたちで困ったものです。

Tuesday, November 7

Gift From The Sea by Anne Morrow Lindbergh

精神がささくれ立っている時によく読む本。
それも聖書のようにいつも手を延ばせば届くベッドサイドの引き出しの中にあって、開いた箇所から少しづつ読んでいるうちに気持ちが穏やかになってくる。
ずっと以前に友人から贈られたこの本は私の人生の宝物の一つである。

「海辺は、本を読んだり、ものを書いたり、考えごとをするのに、決して適当な場所ではない。 
何年にもわたる経験で、私はそのことを知っているはずだった。

温かすぎるし、湿気がありすぎる。
それに、頭を働かせたり、精神の飛躍を試みたりするには、あまりにも居心地よすぎる場所でもある。

何度繰り返しても、しかし懲りずに、色褪せたストローバッグにいろいろなもの、本や紙、返事の書き遅れた手紙や削りたての鉛筆、しなければならないことをメモしたリストと、張り切った気持ちもいっしょに詰め込んで、私は海辺に向かうのだった。
結局いつも、本は一行も進まず、鉛筆の芯は折れ、雲ひとつない空と同じ状態の何も書かれていないままの紙を持ち帰ってくるのだが。

海辺で私は、本を読みもしなければ、何も書かない。 
ものを考えることさえしない。
少なくとも、海に来たはじめのうちはそうだ。 
疲れきったからだがすべてで、航海に出た船のデッキチェアに全身を預けた時と同じように、何もする気になれないでいる。 
頭を働かせたり、予定通りに何かをしようと試みるたびに、海の原始的なリズムに押し戻されてしまうのである。

...................


そうして、二週間目のある朝。 漂うだけだった私の心が目覚め、働き始める。
都会のそれとは違う、あくまでも、海辺での覚醒、海がもたらす知恵とでも言ったらいいだろうか。 
目覚めた心は、海辺に碎け散る波とともに漂ったり、戯れたり、巻き上げられたりしはじめる。

心のどこか遠くに起きたこれら無意識の波が、目覚めた意識の白い滑らかな砂の上に、偶然どんな宝物を打ち上げるか。 
みごとに磨かれたどんな小石を、あるいは、海の底にあるどんなに珍しい貝を打ち上げてくれるかはわからない。
にし貝、つめた貝、あるいはあおい貝もあるかもしれない。

しかし、それらの宝物をこちらから探そうとしてはならないし、ましてやそれを手に入れるために、砂を掘り返してはならない。
ここでは、海の底を網で漁るようなことは禁物だし、そうしたところで、目的を達成することはできないのだから。
海は、もの欲し気な相手や貪欲なもの、焦っているものには何も与えてはくれない。
砂を掘り返して宝を探すというやりかたは、せっかちであり、欲張りであり、さらには、自然への配慮のない行為である。

海は、柔軟性こそすべてであることを教えてくれる。 
柔軟性と、そして率直さ。

わたしたちは、海辺の砂浜と同じように空っぽになって、そこに横たわっていればいいのだ。
海からの贈りものを待ちながら。」

落合恵子 訳

(最近考えるのは、落合氏以外にこの本を訳した人がいないかということ。 他者の訳でも読んでみたいと思う、今日この頃...)

Yoshi's, Jazz Club & Restaurant

何故か、オークランドの有名なジャズクラブ&レストラン、Yoshi'sにご招待されてしまいました。
今夜は渡辺貞男さんのコンサートがあります。
うれしい!
”なべさだ”ということで、珍しく日本の方々の多い店内。

9時開演前に腹ごしらえということで、カウンターに坐る我々。
スパイダーロールというソフトシェルの蟹を巻いたお寿司がすごくおいしかった。
天ぷらも、目の前で揚げてくれて、新鮮なお味。

たっぷり食した後は、コンサートルームの方へ移動して、テーブルに坐ります。
ウェイトレスが注文をとりに来たのでコーヒーとベリーのアイスクリームを注文して、演奏を待ちます。
もう、食べてばかり....。
やがて、貞男さんとそのバンドが現れ演奏が始まりました。
小柄な体からとてもパワフルな音!
皆、リズムに合わせて体を揺らしています。
この乗りがいいのよね。
私もパーカッションに合わせて、膝をたたいていました。
それにしても、選曲がとてもいいので、聞いていても飽きないのはさすが。
バラードは特によかった。
その胸に沁みるような演奏を聞きながら、楽器の方が絵などよりもっと直接的に感情を表す事ができるんじゃないかなとふと思いました。
そして、ミュージシャンをちょっとうらやましく感じたりしましたね。

体調は今ひとつだったにも関わらず、おいしいディナーと、音楽を楽しんだ素敵なYoshi'sの夜でした。

Sunday, November 5

およばれ

ドアをノックする音が聞こえます。
お向かいのマルセルとサラが顔を出しました。
今晩、彼らの家に飲みにこないかというお誘い。
とても冷える夜で、空には満月が雲ににじんでいます。
わが家族は赤ワインをひっさげ、7時半ごろ彼らの家の扉をたたきました。

家の中には暖炉が勢い良く燃えていて、キャンドルの光が二本。

サラがキッチンからおいしそうなブルゲッタをお皿に乗せて運んできました。
ワインのボトルをあけて乾杯。
マルセルファミリーが今年の夏イタリアと彼の故郷モロッコに帰った時の写真を見ながら、いろいろな話に花が咲きます。
それから、政治の話。
酔った勢いで何故か、かなり過激に話してしまった思いの残る私です。
ま、みんな酔ってたから覚えてないかな?
さらに何故か、バイオリンの話。
時がゆったり流れていきます。
こんな風に暖かな雰囲気で集うことができる家族が目の前に住んでいるなんて、幸せだなあと思った夜でした。

今朝は大変な二日酔いで、頭痛い〜。 思考能力全くなし。
日曜日でよかった。

Saturday, November 4

ガレージセール

11月の中旬に友人と、我が家でガレージセールをすることにした。 
アメリカでやる初めてのガレージセール。 
物をとことん少なくしなくてはと、ついに行動に出たわけであります。

一旦決めて、ここに記しておけば、途中で抛つことなどできないだろうから、”はい、最後までやり遂げます!”と一応誓いの言葉。
で、日時はある土曜日の8時から午後3時までということに決定。 
”ええ〜! 休日の8時はまだベッドの中よ。 無理かも...”というと、友人は、ガレージセールに朝一番で駆けつけたい人が多くいるから、彼女が朝8時にここに来てくれるという。 
多分、その日は私も早起きして用意することはわかっているけれども、もしもの場合、それはとても助かる。

早速、オフィスデポーというお店でプライスタグを400個買ってきた。
それからガレージセールのお知らせを書く、黄色いポスター用紙。
これが、人々の道案内になるわけである。

まず、最初に服の山から一枚一枚引っ張りだして、それに値札をつける。
と、これが結構、むずかしい。 
やっているうちにやっぱりもったいないから取っておこう、あ、これは思い出の服、やっぱダメ、などと何回思ったことか。
タグを付けるのもやっかいで、根を詰めたら、ちょっと気持ちが悪くなった。
その他に、もう読まない日本の本やら、小さな家具、バスケット等。
もう後2週間ほどしかないので、急がないと!

アートコンサルタントのリンダが朝、スタジオにやってきて、マウンテンビューでショーをやるための絵をチェックしてくれた。
12枚必要だということで、今朝はスタジオで肉体労働。 
あっちからこっちから大きな絵やら小さな絵やらを持ち出して、彼女に見せるために飾った。
ああ、腕が痛い。
ショーの準備と同時に、ガレージセールの準備に明け暮れるこれからの2週間。
頑張らなくては。

Friday, November 3

レセプション

昨夜は、友人のレセプションがあって、サンマテオのHillsdaleまででかけた。
普通高速で20分もあれば着く場所なのに、ひどい渋滞で、おまけに雨まで降り出して、5時40分に家を出たのに、着いたのはなんと7時30分。 
9時でレセプションが終わると聞いていたのでかなり焦っていたのだが、流れていたジャズFMは気だるいような夜の音楽で10マイルで進む高速道路で、私はちょっと、うつらうつらしてしまった。
あぶない、あぶない。

さて、レセプションに着いたはいいけれど、そのギャラリーはギャラリーというより、一部、トーマスキンケード的な絵を扱っていると同時にデコラティブアートも扱っている。
店に入る時に男性から、カードを渡され、そこに自分の名前とメールアドレス、それから3つのウィッシュリストを店の中から選んで書いてくれとのこと。
くじ引きで当たった人には、その中の一つを50パーセントでプレゼントするということ。
”なあに、それ?”と思いながら、店の中を見てみたけれど、ちょっとあまりに装飾的でデザインセンスにちと欠けるといいますか...う〜ん。 魅力を感じない。 どれをとっても欲しいと思わない。
渋滞で疲れていた上に体調もまだ良くないので、人の波に酔ってしまった上、お店の人にいろいろ薦められて、ちょっと疲れてきた私。
その時、友人に一人の日本人女性を紹介された。
よしこさんとおっしゃって、目がきらきら輝いている、話の切り口のおもしろい人。
二人で、本の話で息統合。 色々なジャンルの本を読むので家には本が一杯満ちあふれているという。
”私ね、ここに30年いるけど、どうせネイティブスピーカーにはなれないから、中途半端にならないよう、しっかり日本の本を一杯読んでるのよ。あ、そうそう、読んだ本、あげる、でも取っておきたいものもあるから、それは返してね。”
ということで、そのよしこさん、男性から入り口でもらったカードに自分の名前と、メールアドレス、3つのウィッシュリストを書くところには自分の家の電話番号と携帯の番号を書いてくれ、私も同じことして、情報交換。
”あなた、調子悪いんでしょ、こんなところにいなくていいから、帰りなさい。”
”それじゃ、よろしく〜”というわけで、友人にもさよならをした。
久しぶりにおもしろい女性に会ったなあとちょっと嬉しい気分で、車に戻ろうとしたのだが、夜の闇の中に、ショッピングモールの駐車場はだだっ広すぎて、15分もうろうろしてしまったが、ついに赤い我が車を見つけた時にはほっとした。
赤い色を選んでよかったと思うのはこんな時だ。もし白だったら、2時間くらいかかったかもしれない。

帰宅して飲む熱いコーヒーの味は格別だった。